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◆ PETER HAMMILL live at TLG (Tokyo) on March 16 (sat.) & 17 (sun.), 2002
Peter Hammill (vocal, guitar & piano)
Stuart Gordon (violin)
Paul Ridout (engineer)

2001年に引き続き、東京お台場のTribute to the Love Generationに来てくれたPeter Hammill。去年は13年ぶりにもかかわらず、わたしは行けませんでした。今回はもうがまんならなかったので、ついに上京して行ってしまいました。今回のライブは2日間で三公演(16日が晩のみ、17日が昼と夜)で、まあ、わたしはさすがに2日目の夜は無理だったので2公演分見た訳ですが、なにしろ事前情報で3公演とも曲は1曲もだぶらないということだったので、まいったなあというのが正直なところでした。




■演奏曲目 (カッコ内はオリジナル曲収録アルバム名)

♪16th March, 2002
~piano~
Easy to Slip Away (Chameleon in the Shadow of the Night)
Too Many of My Yesterdays (And Close as This)
Just Good Friends (Patience)
Wendy & The Lost Boy (What, Now?)
Unrehearsed (This)
~guitar~
Amnesiac (X My Heart)
Shingle Song (Nadir's Big Chance)
If I Could (The Future Now)
(休憩)
Nightman (This)
Like Veronica (None of the Above)
Modern (The Silent Corner and the Empty Stage)
~piano~
Autumn (Over)
A Better Time (X My Heart)
Faculty X (pH 7)
Stranger Still (Sitting Targets)
(アンコール)
Refugees (The Least We Can Do is Wave to Each Other)

♪17th March, 2002 (Matinee)
The Unconscious Life (Ener K)
Shell (Skin)
His Best Girl (Fireships)
Touch and Go (None of the Above)
Tango for One (None of the Above)
The Comet,the Course,the Tail (In Camera)
I Will Find You (Fireships)
Primo on the Parapet (The Noise)
(休憩)
Lunatic in Knots (What,Now?)
Ophelia (Sitting Targets)
Last Frame (The Quiet Zone/The Pleasure Dome)
Tenderness (Everyne You Hold)
Labour of Love (Patience)
Edge of the Road (What, Now?)
Your Tall Ship (Roaring Forties)
(アンコール)
Central Hotel (Sitting Targets)

♪17th March, 2002 (Soiree)
The Siren Song (The Quiet Zone/The Pleasure Dome)
Don't Tell Me (Enter K)
Curtains (Fireships)
Nothing Comes (Everyone You Hold)
Vision (Fool's Mate)
Comfortable? (Patience)
Been Alone So Long (Nadir's Big Chance)
Patient (Patience)
(休憩)
Come Clean (X My Heart.)
Out of My Book (The Least We Can Do is Wave to Each Other)
Sign (Sitting Targets)
Here Come the Talkies (What, Now?)
Bubble (Everyone You Hold)
A Way Out (Out of Water)
Traintime (Patience)
(アンコール)
Still Life (Still Life)



■レポート
わたしがわざわざライブのためだけに上京したのはこのハミルとチャールズヘイワードだけでしたので、いかに行きたかったのかと自分でもびっくりしたくらいでしたが、結果的には大正解でした。もちろん土日にうまいことひっかかったので行けたわけで、興行主には感謝しなくてはいけません。

さて、16日には土地勘のないわたしをお世話してくれた友人と待ち合わせ、TLGの入っているアミューズメントビル?に入って、友人がハミルにプレゼントを買うと言うのでしばらく待っていると、なんと!リハーサルをやっていたと思われるハミルとスチュワートが歩いているではないか! おもわず挨拶してしまいました。さい先いいぞ!

開場を待つ間に、もう語り尽くせないくらいいろんな方とお知り合いになり、またまた開場後にもいろんな方と出会い、またネットでしか知らなかった方ともついにお話ができ、至福の時でした。いろんな意味で驚きでした。

さあハミルの登場です。
やっぱり出だしはEasy to slip away。ああ、これが生で聴けるとは!スチュワートとの息はぴったりです。わたしはこのライブのほんの2ヶ月程前まで実はハミルの音源は半分くらいしか持ってなかったのですが、それがなにかに導かれるのごとくわたしの手許にあれよあれよという間に入って来て、ほとんど揃い、毎日ハミルをなにかにとり憑かれたかのように聴いていましたので、この曲もそういったオリジナルはその時にはまるで新曲を聴くかの感じでしたので、なんだかこれだけで感動してしまったのでした。

それに間髪入れずにわたしの非常に好きな曲Too many of my yesterdays !もう、この時点でわたしは充分でした。なんでこんなに声に張りがあるのだろうというくらいすばらしく、これは全曲にいえることでした。あんなに体は細いのに。。。。魂を削っているとしか思えません。いやいや、パワーと言うものはこうしてわたしたちファンに伝わりますが、そういった「モノホン」なものはいくらミュージシャン本人から出てきても無くならないものなのですね、きっと。

その他も、Just Good Friendsで、懐かしさとともにまたまたしびれてしまい、やっぱりダイナミズムがすごいとおもったUnrehearsed。パワー漲るAmnesiac。チューニングかと思いきや、じつはイントロであったModern。演出勝ちですね。リッキー・ナディアは息づいているのだなと思った ShingleSong。
とにかくヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーターの曲はともかく、ソロになってからの曲はどれもこれもオリジナルを凌ぐほどです。記録物とライブの違いをまざまざと見せられたと言わざるを得ません。なんでこんなにすばらしいのに日本国内でツアーができないのだろうと素朴な疑問を持ちながら聴いてしまったくらいです。

16日のラストは(今回は3公演ともアンコールは1回だけという約束があった)Refugee。きれいな、とてもきれいな曲です。あまりの興奮でその日の晩は眠れませんでした。そうそう、アンコール前のStranger Stillは、やっと?拳を握ってのハミルのStranger! Worldly man!の叫びを聴くことができました。

さて、17日の昼です。ぼーっとしたまま聴いてしまいましたが、この公演もすばらしい!ハミルのライブでよくあるパターンで、やっぱり1オクターブ、オリジナルより高い声で唄うThe Unconscious Lifeではじまりです。なんでこんなに元気なんだ?と思っている間に、初来日の京都公演時から聴き続けてきたShellが間髪入れずに前曲とつながって演奏されました。あ〜、たまらん。もちろん最近のアルバムからの曲もいっぱいやりました。Bestとはっきり発音され、印象的に聞こえたHis Best Girl、落ち着いていると思いきや、やっぱりパワーに押されたTango for Oneなどなど。The Comet,the Course,the Tailは、あ〜やはり名曲です。うっとりです。I Will Find Youで落ち着いたら、Primo on the Parapetで、緊張感です。ものすごいです。これ一言に尽きます。盛り上がるところでわざとギターの静かな感じに持って行くあたり、やはりハミルの血肉となっている楽曲なのだなあと、ワクワクが止まらなかったです。

休憩後の2部もまったくその緊張感は衰えません。ヴァン・ダー・グラーフの名曲Last Frameはたぶん会場にいたすべての人をとりこにしたでしょうし、もはや定番曲のLabour of Loveで、わたしなんかはオリジナル曲をたしか学生時代に聴いていたので懐かしくなりました。Central Hotelでアンコールを終了し、にくいですねえ。

友人の話だと、17日の晩のラスト公演も最高だったそうで、それが見られなくて残念でした。
今回はライブ前の15日の晩にファンの集いもやったというハミル御一行。もはやこうなるとまるで黄門様か(笑)。全国行脚をしてほしいくらいのわたくしでした。あ〜、あの赤いギター欲しいなあ(爆)。あ、もちろんピアノはグランド・ピアノだな、やっぱ。

そう、いろんな意味で最高の2日間でした。帰りの新幹線ですばらしい楽曲群が頭を駆け巡りながら深い眠りに落ちたワタクシでした。
(矢野)